友人の勤めてた会社は、取引先が百貨店や専門店のとある製品メーカーでした。
基本は定価販売の製品で、それがある日、東京の上野アメ横のお店でディスカウント値段で売られていたのが発覚し、大事件になったのです。
安値で勝手に売られたらメーカーの信用問題に関わりますよね。
それで当然調査が入り、倉庫の出荷や配送伝票をくまなく調べた所、やはり倉庫から全く見知らぬ場所へ何度も送られていたとわかった。
まさかと思う人が犯人だった…
一体誰が犯人なのかと捜索したところ、営業マンのAさんという男性だと判明したのです。
Aさんは30代後半でとても仕事の出来る人だったそう。
ワタシの友人も、Aさんがそんな事するなんて信じられない、人って見かけに寄らないわーと心底驚いてました。
人当たりも良かったAさんだけど、実は借金が有ってお金に困っていたそうです。やっぱり金よ。。。
後になって友人が言うには、もしかしてAさんは株の信用買いで失敗したのかもと。
働き盛りのヤリ手営業マンが、犯罪行為までやるにはかなり切羽詰まってたはず。その頃はワタシも友人も、株取引に全く興味も無かったので思いつきもしなかった。
ちょうどバブルが崩壊した1992年頃の話ですから、さもありなんだなと。
日経平均が3万円台という、信じられない時代です。
株を買えば必ず値上がりする。だから現物で目一杯買って、更に信用でも目一杯買う。値上がりを待っていれば儲かったと。
だからバブルが弾けた時の破壊力は人生を変えてしまうくらい凄かったということです。